最近、っていうか、去年からハマってます。写真家の星野道夫さん。
自然に対する姿勢や眼差しが とても謙虚で、〈自然〉で、あたたかい。
生きる姿勢もまた然り。
詩人のようで、わたしは憧れのような気持ちを抱いています。


去年、特集番組を観て感動し、HPをお気に入りに入れて、何度も観てため息ついて──。
そして、先日 町の図書館で写真集を見つけたんです。
4冊のシリーズで、書名は『星野道夫の仕事』(朝日新聞社)。
'98~99年、星野さんが亡くなられた後に出版されたものです。

その第三巻〝生きものたちの宇宙〟に、こんな文章があります(縦書きで)。


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アラスカの原野を歩く一頭のグリズリーから、
マイナス五〇度の寒気の中でさえずる一羽のシジュウカラから、
どうして僕たちは目を離せないのだろうか。
それはきっと、そのクマや小鳥を見つめながら、
無意識のうちに、彼らの生命を通して自分の生命を見ているからなのかもしれない。
自然に対する興味の行きつく果ては、
自分自身の生命、生きていることの不思議さに他ならないからだ。

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これまで何となく私の中で漠然と思ってきた・思っていることを、星野さんは全く適確に、詩的に表して下さいました。
そして、素晴らしい・見事な(ああ、この表現力の無さは…)
写真として遺して下さいました。


ここ数日は、この写真集を友だちと一緒に見て、共感・感動し合っているんです。
至福のひとときです──。