きのうの続き、会報からの抜粋です。
現地の事務局の、芹沢さんという方が書いておられます。
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 現在の状態が問題であるにしても、こうなるには、それなりの時間・事情・成り行きがあった訳で、それには、この土地の生活・習慣・風俗・宗教・物の考え方が、嫌が応でも含まれていない訳がない。…合理性一本で変革することなんかできるわけがない。誰が見ても不正と見える現象にしても、正義だからという理由で簡単に手をつける訳にはいかないのです。
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 この姿勢は、ペシャワール会の活動全体に貫かれているようです。
そして、これは、パキスタンアフガニスタンのことだけじゃなくって、
日本の、自分の周りとの関わり方にも通じるように思うんです。

 自分のことを見てみると、小さい頃から、「丸か、バツか」、「白か、黒か」といった見方を教えられてきたように思います。「これは間違ってる、おかしい」──自分のことについても、他を見ても、そんな観方をしてしまいます。「正しく」「合理的に」と。

 ちょっと話は広がりますけど、 
時々、NHKの〝福祉ネットワーク〟を見てます。
認知症とか、いわゆる障害者とか、そういうケースをじっくり見ていくと、どんな状態でも、その人そのものに、揺るぎない価値があるんだな、って思いますね。

 今、この状態を、「ああ、今は、こうなんだねー」って受けとめて、ありのまんま認めて、その上で、
「じゃあ、これからは」と先へ向かおうとしていく。
自分のことも、周りのことも、そんな風にしていきたい、って
これは願望ですね。。