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ちょっと聞いてくださいなー。
階下の友だちに、3才くらいの女の子がいてね、
まったく〝自然児〟、
よく お兄ちゃんと、なにやら叫びながら一緒に走り回ってるんですよ。
きのう、家の前にいて、エプロンかけてるので、
「お菓子 か なにか 作ってるの?」って聞いたら、
「クッキー!」
「へぇ〜、お母さんと?」
「お兄ちゃんと、お母さんと、」
そして、小っちゃな手のひらを開いてみせてくれる。
と、そこには、
手のひらのシワの間に、ゴミみたいな粒が…。
「ほら、あげる!」と私にくれるので、食べてみた。
ん、これは、小さいけど、確かにクッキーのかけらです。
これは、クッキーだ!
も一つ、つまんで私に手渡そうとしてくれたけど、
あんまり小さくて、落ちてしもた。
「あーーー、大事な…。」
もう一個(粒)差し出してくれたとき、
私は、思わず口をもっていきました。
だって、手に もらおうとしたら、また落ちてしまいそうだもの。
ちぃ〜っちゃいけど、確かにクッキー。
「美味しいっ〜♪ 」
ぷちゅっとした、やわらか〜い、可愛い手でした──。